
10年後に差がつく!『なぜ?』が生む思考力革命
10年後に差がつく!『なぜ?』が生む思考力革命
「ママ、なんで空は青いの?」「どうして電気がつくの?」「お魚はなんで泳げるの?」
そんなお子さんの質問攻めに、つい「今忙しいから後でね」と答えてしまうこと、ありませんか?実は、この日常のちょっとした瞬間こそが、お子さんの未来を大きく左右する分岐点なのです。
今、教育界では大きな変化が起きています。これまでの「知識を覚える」教育から「自分で考える」教育へとシフトし、子どもたちには思考力・判断力・表現力が求められる時代になりました。そして、その基盤となるのが、まさにお子さんの「なぜ?」という疑問の芽なのです。
なぜ今、思考力がこれほど重要視されるのか?
教育制度の大転換
2020年度から大学入試センター試験に替わり、「大学入学共通テスト」が実施され、これまでの知識・技能に加え、「思考力・判断力・表現力」が評価されることになりました。さらに中学入試においても「思考力」を問う入試として「適性検査型入試」を実施する首都圏の私立中学校が増えており、2018年度入試で過去最高を記録しています。
これは一時的なトレンドではありません。AI技術の発展により、単純な記憶や計算は機械が得意な分野となり、人間にしかできない「創造的思考」や「問題解決能力」がより重要になったのです。
社会で求められる力の変化
私たちは、日々の生活のなかでさまざまな物事を思考しています。対象を五感で感じ、情報を分析・解釈し、自分の価値観に落とし込むためには、思考力が求められます。現代の情報社会では、膨大な情報の中から必要なものを見極め、自分なりの答えを導き出す力が不可欠です。
科学的根拠:幼児期の『がんばる力』が思考力を決める
ベネッセ教育総合研究所の驚きの発見
長期間にわたって同じ子どもたちを追跡した画期的な研究があります。ベネッセ教育総合研究所の調査結果によると、幼児期に「物事をあきらめずに挑戦する」といった『がんばる力』が高い子どもほど、小学校低学年で「大人に言われなくても自分から進んで勉強する」などの学習態度や『がんばる力』も引き続き高い傾向にあり、小学校低学年で学習態度や『がんばる力』が身についていると小学4年生での言葉のスキルや思考力が高くなることが明らかになっています。
この研究では、『がんばる力』を以下の4つの項目で測定しています:
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物事をあきらめずに、挑戦することができる
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自分でしたいことがうまくいかないときでも、工夫して達成しようとすることができる
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一度始めたことは最後までやり通せる
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どんなことに対しても、自信を持って取り組むことができる
脳科学が証明する「敏感期」の重要性
脳の発達には「感応性の高い時期」や「最適期」があり、この時期に適切な刺激を受けることで、その後の発達に大きな影響を与えることが脳科学研究で明らかになっています。言語や思考力の基盤となる神経回路は、まさに幼児期に形成されるのです。
「なぜ?」を大切にする親の関わりが鍵
親の声かけが子どもの未来を変える
研究で特に注目すべきは、親の関わり方です。親の関わりでは、子どもの意欲を大切にする態度や思考の促し(子どもが自分で考えられるように働きかけること)が幼児期から児童期にかけての『がんばる力』に影響を与えていることが分かっています。
「あなたはどう思う?」と尋ね、自分の考えを整理し、結論を出すという習慣をつけさせることが、子どもの思考力向上に直結するのです。
日常の会話が思考力を育む具体例
従来のやりとり: 子ども:「なんで雨が降るの?」 親:「雲の中の水が重くなって落ちてくるのよ」
思考力を育むやりとり: 子ども:「なんで雨が降るの?」 親:「〇〇ちゃんはどう思う?雲を見たことある?」 子ども:「雲は白くてふわふわしてる!」 親:「そうね!じゃあ、その雲から雨が降ってくるのはなぜかな?」
この違いは一見小さく見えますが、10年後には大きな差となって現れるのです。
実践編:家庭で今日からできる思考力育成法
1. 「なぜ?」の時間を大切にする
子どもが考えている時間を大切にし、「なぜだろう?」を大切にすることが重要です。お子さんが質問してきたときは、可能な限りその瞬間を大切にしましょう。
実践のコツ:
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忙しい時でも「いい質問だね!後で一緒に考えよう」と約束する
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食事の時間を「なぜ?タイム」として設ける
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散歩中の疑問を一緒に探求する
2. 答えよりもプロセスを重視する
大事なのは、答えを知ること、正解することではなく、考える習慣をつけることです。間違いを恐れずに考える環境を作ることが重要です。
具体的な声かけ例:
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「すごいことを考えているね!」
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「どうしてそう思ったの?」
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「他にも理由があるかな?」
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「ママも一緒に考えてみるね」
3. 日常のお手伝いで思考力トレーニング
メニューを考え、必要な材料を洗い出し、冷蔵庫の在庫と見比べて買い物メモを作成するといった複数のプロセスが求められるお手伝いは、より実践的なトレーニングになります。
年齢別お手伝い例:
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3-4歳: テーブルセッティングで「何が必要かな?」
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5-6歳: 洗濯物たたみで「どうしたら早くできるかな?」
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小学生: 夕食メニュー計画で「栄養バランスも考えてみよう」
4. 「遊び込む」体験を大切にする
世界的に著名な発達心理学者である今井むつみ先生は、就学前からドリルや問題集を解くことではなく、「たくさん遊ぶこと」だと断言します。
思考力を育む遊びの例:
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積み木遊び: 「どうしたら高く積めるかな?」
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お店屋さんごっこ: 「お客さんが喜ぶためには?」
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自然観察: 「なぜこの虫はここにいるのかな?」
やってはいけない!思考力を奪う親の行動
1. すぐに答えを教える
子どもが問題を解けないと、親は不安になり、答えを教えたり、ヒントを言いたくなっちゃいます。でも、大事なのは、答えを知ること、正解することでしょうか?
2. 考える時間を奪う
子どもがゆっくりと思う存分考える時間を与えることが必要で、「早くしなさい」「ボーっとするんじゃありません」などと声をかけてしまうと、子どもは考えることをやめてしまう可能性があります。
3. 失敗を責める
お子さまは「自分の判断が失敗につながった」と感じているうえに責められ、さらに「次からは親の判断に従う」ことになるため、考えるキッカケがなくなってしまいます。
エトス・パトス・ロゴスで伝える思考力の価値
人を動かすためには、信頼性(エトス)、共感性(パトス)、論理性(ロゴス)の3要素が重要です。思考力育成においても、この原則が活かせます。
エトス(信頼性)を高める:
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親自身が疑問を持ち、一緒に調べる姿勢を見せる
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「分からない」ことを素直に認める
パトス(共感性)を育む:
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子どもの興味関心に寄り添う
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発見の喜びを一緒に味わう
ロゴス(論理性)を培う:
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「なぜそう思うの?」で理由を考えさせる
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筋道立てて説明する練習をする
10年後の差を決める今この瞬間
想像してみてください。お子さんが高校生になったとき—
思考力を育まれた子どもは:
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新しい問題に直面しても、自分なりの解決策を見つけられる
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他者の意見に流されず、自分の考えを持てる
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創造性と論理性を兼ね備えた表現ができる
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学習への意欲と好奇心を持ち続けている
思考力を育てられなかった子どもは:
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与えられた問題しか解けない
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他人の答えに依存しがち
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新しい状況への適応に時間がかかる
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学習が受動的になりがち
この差は、まさに今日のお子さんの「なぜ?」にどう向き合うかから始まっているのです。
まとめ:今日からできる3つのアクション
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「なぜ?」タイムを作る お子さんが質問してきたときを大切にし、一緒に考える時間を意識的に作りましょう。
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答えを急がない すぐに答えを教える代わりに、「どう思う?」という問いかけを心がけましょう。
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失敗を成長のチャンスに 間違いや失敗を責めるのではなく、「なぜうまくいかなかったのかな?」と一緒に振り返りましょう。
最後に—愛情の新しい形
お子さんの「なぜ?」に丁寧に向き合うことは、新しい愛情表現の形です。時には面倒に感じることもあるかもしれませんが、その一つひとつの積み重ねが、お子さんの一生の宝物となる思考力を育んでいるのです。
10年後、20年後に「あの時、お母さん(お父さん)が一緒に考えてくれたから今の自分がある」と言ってもらえる—そんな子育てを今日から始めてみませんか?
思考力の種は、日常の小さな「なぜ?」の中に隠れています。
その種を大切に育てることが、お子さんの未来への最高のプレゼントになるのです。
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著者は、AIの活用で企業業務(究極の生産性を追求した株式会社キーエンスでは営業、営業企画、生産管理、デジタルでの究極の生産性を追求したセールスフォースではCX、DXの専門家、執行役員営業本部長)に従事してきており、その後、独立しプロンプトの技術であるプロンプトエンジニアを取得し、生成AIを活用したさまざまな日常業務の改善による生産性向上を提案しております。
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